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世界平和とお金のない世界 知恵の輪

世界平和とお金のない世界 知恵の輪

「爺ちゃんとミノル」の会話(2)

(35)
「ミノルはおるか~」
「は~い。お爺ちゃんピンポンくらい鳴らしてよ」
「ま!え~じゃないか(笑)」
「雨の日の運転大丈夫なの?」
「運転は50年やっちょるから大丈夫じゃ♪」
「それでも高齢者の事故は多いよ」
「安全運転には気を付けちょるから心配せんでもええ」
 
 
「いまは農作業は無いの?」
「晴耕雨読じゃ」
「せいこううどく?」
「晴れた日は農作業をやって雨が降りゃあ本でも読もうということじゃ」
「雨が降ったら作業が出来ないから家の中でのんびりってことなんだね」
「そういうこと。本は読まんからミノルの所へ来たんじゃ」
「そうなんだ。お爺ちゃんが言っていた気になるニュースの話なんだけどね」
「気になるのがあったか?」
「うん。総裁選挙って何?」
「あ~、もうそういう時期か。あれは自民党の代表を決める選挙なんじゃ」
「総理と総裁って違うの?」
「総理は国会議員の代表で総裁は自民党の代表なんじゃ」
「あ~それで納得したよ」
「じゃから、自民党だけで選挙をするんじゃ」
 
 
 
(36)
「お父さんから聞いたんだけど、お爺ちゃんって政治家になろうとしたことあるの?」
「若い頃の話じゃけどの、環境運動をしようる頃本気で思うちょったんじゃ」
「でも何でならなかったの?」
「それはの、年配の政治家に言われたんじゃ」
「何て?」
「本気で世の中を良くしたいのなら政治家になるなって。おかしいじゃろう?(笑)」
「世の中を良くしたいから政治家になるんじゃないの?」
 
 
「いまの世の中を見てミノルはどう思う?」
「どう思うって?」
「いまの世の中は良いと思うかってことなんじゃ」
「良いか悪いかと聞かれたら僕は良いと思うよ」
「そうじゃろうの~。住む家もあるし、毎日食べることは出来るし、毎日お風呂も入れるからの~」
「そういうことなんか~。自分のことしか考えてなかったね」
「友だちの中にも給食代が払えないって子がいたじゃろうが?」
「そうだよね。この間のニュースで仕事が無くなって住む家も無くなった人がいるって」
 
 
 
(37)
「今まで世の中を良くするために政治家になったのに良うなってないじゃろうが」
「そう言われればそうだよね」
「何で良うならんかわかるか?」
「それは・・・僕にはわからないよ(笑)」
「それはの~お金がないと何も出来ん社会じゃからなんじゃ」
「やっぱりそれなの?(笑)」
「政治はお金を使う経済活動で成り立っているんじゃ」
「それはこのあいだ聞いたよね」
 
 
「政治家によって政策が違うのはお金の使い方の違いでもあるんじゃ」
「道路や橋を作るにも老人の医療介護を助けるのも教育を充実するためにもいっぱいお金が要るんじゃ」
「それはわかるよ。学校で習ったから」
「国に入るお金が限られちょるから使うお金も限られちょるんじゃ」
「あ~収入と支出の関係だよね。これも学校で習ったよ」
「子供から年寄りまで安心して暮らせるにはお金が足りんのんじゃ」
「それでお金のない社会が良いっていうことなんだね」
「そうなんじゃ。誰が政治家になっても世の中が良うならんのんじゃ」
「そういうことなんか~。わかったよ」
「国は国債を作ってお金に変えて借金としてお金を使うとるんじゃ」
「それが国の借金ということなんだね」
「その借金を返すために税金を上げて返しちょるんじゃ」
「税金が増えると国民の生活が苦しくなるよ」
「変ちくりんな話じゃろうが(笑)」
 
 
 
(38)
「ホント変ちくりんだね(笑)」
「これから先もっともっと借金は増えるど」
「なんでそう思うの?」
「働く人口が減り税金を納める人は減るじゃろうが」
「高齢社会って言ってたね」
「高齢者は年金で生活するんじゃけどの。高齢者が増えると年金を支給する金が足らんのんじゃ」
「じゃあ国はどうするの?」
「年金がもらえる年齢を引き上げて高齢者にも働いて税金を払ってもらうんじゃ」
「なんだか死ぬまで働いて税金を払わなきゃいけないみたいじゃないか」
 
 
「じゃからの。年金だけじゃあ生きていけんから生活保護を申請する老人が増えるんじゃ」
「どう考えてもこんなシステムは変だと思う」
「じゃからニュースを見てよう考えんにゃあいけんって言うちょるんじゃ」
「じゃあ僕たちはどうすれば良いの?」
「国民主権って習ったか?」
「うん学校で習ったけど詳しいことはわからないよ。選挙で政治家を選ぶ権利だったかな?」
「インターネットで調べてみ」
「うん。やってみる・・・いろいろあるけど長い文章が書いてあるよ」
 
 
 
(39)
「じゃあ短い文章だけ読んでみ」
「国民主権とは国民が国の政治を決定する権利を持つという原理ですって書いてあるよ」
「国民が政治を決めるっちゅうことなんじゃ」
「でも、普通の国民は決めることが出来ないから政治家に任せているってことなの?」
「そういうことじゃの~。政治家も国民じゃからの~」
「政治家って国民から選ばれた国民なんだね」
「そういうことじゃの。それでも世の中が良うならんのは国民が変わらんにゃあいけんのんじゃ」
「どういうふうに変わらないといけないの?」
「それをミノルにも考えて欲しいんじゃ」
「お爺ちゃんが政治家にならなかったことに関係あるの?」
 
 
「さっき読んだように国民が政治を決めるのが国民主権じゃろう?」
「うん」
「国民が政治を決めちょるのに世の中が良うならんのは国民の考え方を変えんにゃあならんのよ」
「どのように変えたら良いんだろう?」
「それが問題じゃのう」
「でもお爺ちゃんはわかっているんでしょ?」
 
 
 
(40)
「わかっちょるど(笑)」
「じゃあ教えてよ」
「じゃあヒントだけ」
「え~答えじゃなくヒントなの?」
「言うど。自然界と人間社会の違いを考えてみ」
「自然界と人間社会の違いね~」
「自然界には人間がいない?」
「違う。人間も自然界の一部と言えるど」
「そっか~」
「人間社会には自然がない」
「人間社会の中にも自然公園はいっぱいあるど」
「そっか~」
「じゃあもう一つヒント。自然界は完全循環型になっちょるが人間社会は?」
「あ!わかった人間社会はゴミが多い。・・・でしょ?」
「それは答えの一部分じゃの~(笑)」
 
 
「一部分なの?・・・じゃあね~自然界は循環型って言ってたから・・・わかった!」
「わかったか?」
「うん。今度は間違いないよ。人間社会は循環型じゃないってことだよね」
「それじゃあ半分正解じゃの~」
「それで半分なの?」
「どうして循環型じゃないのか言うちょらんじゃないか」
「でも、ある程度は循環型なんでしょ?」
 
 
 
(41)
「自然界の循環型と人間社会の循環型は根本が違うんじゃ」
「根本ね~」
「そろそろわかりそうじゃの~(笑)」
「あ~!わかった。お金でしょ?」
「やっとたどり着いたの~(笑)」
「自然界はお金を使わない循環で人間社会はお金を使う循環だね」
「そうじゃ。その違いはわかるか?」
「これ以上の違いはわからないよ」
「そっか~?じゃあ言うど。自然界は誰も見返りを求めんが人間社会は見返りを求める」
「あ~そういうことか」
 
 
「自然界はすべてが無料奉仕なんじゃ。人間社会はお金がないと何も出来んじゃろうが」
「このあいだそういう話をしたよね」
「じゃからの。政治もお金がないと何も出来んし、国民もお金は必要じゃと思うちょるんじゃ」
「それが根本的な問題ってことなんだね」
「その根本的な問題が解決せん限り誰が政治家になっても世の中は良うならんのんじゃ」
「このあいだチョット思ったことなんだけどね」
「なんじゃ?」
 
 
 
(42)
「お金の使い方さえ国民のためになるんだったら良いんじゃないかな~って」
「お金の要る社会じゃからそういう発想がおきるんじゃの~」
「それでもだめなの?」
「ええか?例えばじゃの。お父さんの給料より家族の生活費が多かったらどうする?」
「借金しないといけないよね」
 
 
「できるだけ借金を少のうしようと思うたら生活費を少のうせんにゃあならんじゃろう?」
「うん」
「その中でミノルの小遣いを減らされたらどうする?」
「それは嫌だよ」
「電気代もガス代も節約するとなるとお風呂も二日に一回とか(笑)」
「あ!お爺ちゃんが言いたいことがなんとなくわかったよ」
 
 
「言うてみ」
「政治の世界もお金の使い方で与党と野党で違うんだね」
「政治はお金を使った経済活動で成り立っちょるからの~」
「だから、お金の使い方が変わるだけでお金で困る人はなくならないんだね?」
「借金せんにゃあ成り立たん政治はどう考えてもおかしいんじゃ」
 
 
 
(43)
「そっか~。どう考えてもお金の要る社会って良くないんだね」
「じゃからお金に頼らんでもえ~社会を作らんにゃあいけんのんじゃ」
「それからもう一つ気になっていたことがあるんだけどね」
「なんじゃ?」
 
 
「このあいだお爺ちゃんが言っていたリサイクルセンターの話なんだけどね」
「それがどうした?」
「あれを世界中に作ったら良いのにって♪」
「ええこと言うの~(笑)」
「作られたものはみんな再利用したり無害にして処分するって言ってたよね」
「そうじゃの~。それが自然の仕組みと同じじゃけどもう一つ大事なことは」
「その先はわかるよ。お金でしょ?」
「そうなんじゃ。お金が人間の行動をさまたげちょるけ~の~」
 
 
「結局このあいだお爺ちゃんが言っていた世界が一つの家族にならなければってことだよね」
「そうなんじゃ。よう覚えちょるの~♪」
「それで政治家になっても世の中が良くならないんだね」
「政治家のせいじゃないんじゃがの。国民が世界平和の実現を真剣に考えんにゃあいけんのんよ」
 
 
 
(44)
「国民が世界平和の実現を政治家に求めれば良いんだよね」
「そういうことじゃの~」
「でも、世界平和が大切だってみんな知ってるよ?」
「知っちょるだけで世界平和が実現できるか?」
「そりゃあそうだね(笑)」
「核をなくそうとか基地をなくそうとか戦争反対とかいっぱい聞くけどの」
「どうして世界平和が実現しないの?」
「それを考えてみ」
 
 
「僕ならやっぱり無理だと思う」
「なんでじゃ?」
「いままで実現できなかったじゃないの」
「あのな~、無理だと思うちょるから実現できんのんじゃ」
「どうして?」
「無理だと思うと実現する方法なんて考えんじゃろうが」
「そりゃあそうだ(笑)」
「実現すると思うたら実現する方法をみんなで考えるじゃろうが」
「そうだよね。学校でもそんな話をしたことがあるよ(笑)」
「それで、お前なりに考えてみって言うんじゃ」
 
 
「世界中の子どもたちが仲良くなったら大人たちは戦争をしないと思う」
「そりゃあ大切な方法じゃの~。もっとほかに方法はないか?」
 
 
 
(45)
「貧困の国や子どもたちにお金を送ってあげる」
「そりゃあ一時しのぎしかならんど。しかも困っている人たち全部に届かんからの~」
「そっか~。お金じゃあ解決できないんだね」
「世界が一つの家族って言ってたじゃろうが」
「そっか~。困っている人たちを助けるだけじゃなくて困っている人のいない世界にするってことなんだね」
「ほ~。そこまでたどり着いたか(笑)。そういうことじゃの~」
「じゃあ、これをやれば良いってことなんだね?」
「そういうことじゃの」
 
 
「でも、僕のような子供でもわかることが大人の政治家にどうしてわからないの?」
「これくらいのことは知っちょるど」
「知っているのにどうして実行しないの?」
「ここで問題。なんで実行せんのか?」
「また問題なの?」
「もう簡単じゃろうが」
「そう言われると・・・・お金でしょ?(笑)」
「あったり~♪(笑)」
「今回の問題は簡単だったね(笑)」
「人はお金をもらわんと動かんし、企業もお金が儲からんと参加せんし、国も経済活動を優先するしの」
 
 
 
(46)
「そっか~。世界平和実現の方法は知っているのに行動できないってことなんだね」
「お金以外にも宗教や風習や考え方の違いをまとめることが出来んと思うちょる人が多いからの」
「それって、学校で習ったよ」
「へ~どんなことを習ったんか?」
「違いを認めあって違いを尊重するんだって」
「そりゃあええ話じゃの~」
「だから、違いを一つにまとめないほうが良いと思う」
「そうじゃの~。自然界もみんなばらばらじゃけどみんなが必要とされちょるからの~」
「それでも世界平和が実現しないんだったら何か違う方法が要るのかな~?」
 
 
「このあいだから新型コロナの感染やら気候変動の話があったじゃろうが」
「うん」
「ここに大きなチャンスがあると思わんか?」
「大きなチャンスね~?(悩)なかなか思いつかないな~(笑)」
「インデペンデンス・ディとかアルマゲドンとか地球全体の危機の映画があったじゃろうが」
「あ~見た見た。何を言いたいかわかったよ(笑)」
 
 
 
(47)
「そうか~?言うてみ」
「人類が結束しないと解決できないってことなんだよ」
「ようわかったの~。あの映画がええ見本じゃの~」
「でもね、地球を攻めてくる宇宙人っていないよ(笑)」
「そりゃあ映画の中の話じゃろうが(笑)」
「そうだよね(笑)」
「新型コロナにしても気候変動にしても人類が一つにならんといけんちゅうことなんじゃ」
「戦争するんじゃないんだよね(笑)」
 
 
「軍隊を使うんじゃのうて子供から大人まで活躍できる環境を作ったらどうじゃ?」
「あ!思い出した」
「何じゃ?」
「学校で習った平和活動ってどうだろう?」
「どんな活動じゃ?」
「国連が中心となってやってる平和活動だよ」
「あれは昔からあるけどなかなか世界平和まで実現せんの~」
 
 
「国連の平和活動をでっかくしたら上手くいくんじゃないかな~?」
「そりゃあええ方法じゃがの~。どうやってでっかくするかが問題じゃの~」
「お爺ちゃんも考えてよ(笑)」
 
 
 
(48)
「平和活動にお金は要るからの~。どこの国もお金は出したくないって思うちょるからの~」
「世界中の国がお金を出したくなる方法ってないかな~?」
「そうじゃの~。ミノルちょっと調べてくれんか?」
「何を?」
「軍事費ってどれくらい要るんじゃろうかの~」
「どの国のを調べたら良いの?」
「一覧表があるかもしれんど」
 
 
「2020年の世界の軍事費上位10カ国ってあったよ。
 1位が米国で7780億ドル、2位が中国で2520億ドル・・」
「全部読まんでもええから日本は?」
「日本は9位で491億ドルで、アメリカと中国が世界の半分以上だって」
 
参考
3、インド     729億ドル
4、ロシア     617億ドル
5、英国      592億ドル
6、サウジアラビア 575億ドル
7、ドイツ     528億ドル
8、フランス    527億ドル
10、韓国      457億ドル
 
「なんとこれだけのお金を・・・・もったいないの~」
 
 
 
(49)
「これだけのお金があれば世界平和ってすぐ実現するんじゃないの?」
「そりゃあ簡単にゃあいかんじゃろう」
「どうして?」
「いつ攻めてくるかわからんじゃろうが」
「日本みたいな自衛隊だったらもっと少なくても良いと思うよ」
「そうじゃの~。あ~ええ方法を思いついたど」
「どんな方法なの?」
 
 
「全部の国がしばらく攻撃をしませんと約束するんじゃ」
「あ~自衛隊のように専守防衛っていうやつね。学校で習ったよ」
「それなら軍事費の中から平和活動に軍隊やらお金が使えるじゃろう」
「そうだよね。軍隊が平和活動するってすごいことだよね♪」
「じゃろう?これなら普通の会社員やら学生も安心して参加出来るじゃろう」
「子供たちも一緒に参加できたら良いな~♪」
「そうじゃのう。そりゃあええことじゃのう」
「ふと思ったんだけどね。こんな話をテレビ番組でやったら良いのにね」
「そうじゃの~テレビ番組じゃったら大人も子供も一緒に考えるようになるのにの~」
 
 
 
(50)
「国民がみんなで考えたら日本の政治家も真剣に考えるよね」
「それが本当の国民主権かもしれんの~(笑)」
「テレビ局にお願いしてみたらどうだろう?」
「インターネットを使うてミノルがやってみんか?」
「え~っ!」
「お爺ちゃんが文章を考えるけ~、ミノルがやってみんか?」
「それなら出来るかも?」
 
「メディアにお願い投稿」
https://plaza.rakuten.co.jp/chienowa/5024/
 
 
「どのくらい効果があるかわからんけどやらんよりやったほうがええの」
「そうだね。行動するっていろんなやり方があるんだね」
「そうじゃ。せっかくあるパソコンも役に立つ使い方をせんにゃあの~」
「子供でも世界を変えることだって出来るかもしれないね(笑)」
「国会議員も動かすことが出来るかもしれんど(笑)」
「国会議員にも送ってみようか?お爺ちゃん文章を考えて」
 
「国会議員さんにお願い投稿」
https://plaza.rakuten.co.jp/chienowa/5025/
 
 
「やれるだけのことをやりゃあ気持ちがええの~(笑)」
 
 
 
(51)
「なんだか楽しいね♪」
「そうか~?」
「だってどんな未来を作るか考えるって楽しいよ」
「そうじゃのう。政府の批判やら愚痴を言う大人が多いからのう。子供たちもそういう大人を見ると希望を持たん子供も多いんじゃろうのう」
「だからテレビの娯楽番組で憂さ晴らしする人が多いんだね」
「未来に希望の持てる話題が増えりゃあええんじゃがの~」
 
 
「お爺ちゃん!また地震のニュースが出たよ」
「今度はどこじゃ?」
「東京だって」
「そりゃあ大変じゃ」
「震度5強だって」
「けっこう大きいじゃないか」
「首都直下地震じゃないのかな~?」
「被害が少ないとええがの~」
 
 
「ねえ、前から気になっていたんだけどね」
「なんじゃ?」
「地震対策って学校でも習ったんだけどね、地震が多い国だって誰もが知っているのにどうして地震の少ない所で住まないの?」
「避難場所やら避難方法とか非常持ち出し袋の用意とかそんなことばかりじゃのう」
 
 
 
(52)
「死者もいっぱい出るって予測しているのにどうして安全な場所に住まないんだろう?」
「そりゃあお爺ちゃんも考えたことがあるど」
「お爺ちゃんはどんなことを考えたの?」
 
 
「自然と共存すりゃあええのにって」
「自然と共存って?」
「自然の都合に合わせて生活することなんじゃ」
「自然の都合に合わせるって?」
「人間が安全に暮らせる場所は自然の変化で自由に変えることなんじゃ」
「いまは違うの?」
「人間は自然を管理しようとしているんじゃ」
「人間の住みやすい環境を作ることを言ってるの?」
「そういうことじゃの~」
「それのどこが悪いの?」
 
 
「自然を人間の都合の良いように変えようとすることもいけんがの、危険な場所から離れられんこともじゃ」
「自然の都合に逆らわないことって自然破壊をしちゃあいけないってことだよね」
「そうじゃの~。例えばじゃ、川の流れが変わりゃあ家の場所も変わるし、山が崩れりゃあ山から離れて暮らすじゃろう」
 
 
 
(53)
「むりやり人間の都合で自然を変えてはいけないってことなんだね」
「そういうことじゃのう。自然には最低限のマナーが必要ということなんじゃ」
「でも危険な場所から離れられないってどうして出来ないの?」
「このあいだ話した所有権と使用権の話は覚えちょるか?」
「うん覚えてるよ。所有権をなくして使っている間だけ自由に使える使用権だけで良いって言う話だよね?」
「そうじゃ」
「それとどういう関係があるの?」
「この地球上じゃあのう、どこの土地も誰かの物なんじゃ」
「所有者がいるってことなんだね」
「じゃからの、よその土地に勝手に入っちゃいけんし勝手に家を作ってもいけんのんじゃ」
「そういうことなんだ~」
 
 
「ゴミ屋敷も崩壊寸前の空き家も所有者以外が勝手に処分できんのんじゃ」
「その話は聞いたね」
「この所有権さえなけりゃあ移住も簡単に出来るんじゃがの~」
「でも自然を壊さない程度でしょ?」
「そりゃあそうじゃ」
「こういう話はやっぱりテレビ番組で話題にして欲しいね」
「ミノルも学校の中で話し合うのも効果があるかもしれんど」
「そうだよね。僕も友だちとこんな話をしてみるよ」
 
 
 
(54)
「インターネットで未来が明るうなる話もすりゃあええんじゃないか?」
「そうだね。ツイッターなんか良いかもしれないね」
「どんな方法でもええから世界が明るうなることがええの~」
「うん。ちっちゃなことでも出来ることからやってみるよ」
「ええことじゃ。頼むど(笑)」
 
 
「あ!そうだ。いろんな人から平和について質問されて困ったことがあるんだ」
「そりゃあそうじゃろうの~(笑)」
「大きな話になると僕にはわかりませんとしか言えないよ」
「わからん時ゃあわかりませんって言うちょきゃあええ(笑)」
「そうだよね大人がわからないことが子供にわかるわけないもの(笑)」
「世界平和も明るい未来も今の大人が作らんにゃあいけんのんじゃけどの~」
「そうだよね。大人がこの社会を作っているんだもんね」
「大きな話になったけど身近な話は何かあるかいの~?」
「そういえば子供の自殺が増えたって。どうしてなんだろう?」
 
 
 
(55)
「お前は子供じゃからわからんことはないじゃろう?」
「なんとなくわかるよ」
「教えてみ?」
「あのね、愚痴とか不安とか話を聞いてくれる人がいないんだと思うよ」
「学校の友だちはどうなんじゃ?」
 
 
「学校に行く時間が少ないでしょ。学校に行ってもお話があまり出来ないんだよ」
「話し相手はお父さんやらお母さんはどうなんじゃ?」
「僕はお爺ちゃんが話を聞いてくれるけどなんだかね~。親には言い難いよ」
「なんでじゃ?」
「心配かけたくないし、説教言われるのも嫌だし・・・(笑)」
「愚痴はわかるけど不安って何じゃ?」
「テレビのニュースとか見ていると僕たちの将来はどうなるんだろう?って心配になるよ」
「そうじゃろうの~。大人でも不安になるんじゃからの~」
「このまま生きててもしょうがないって思う人もいるんだと思うよ」
「そうじゃの~。やっぱり明るい未来を話し合う環境を作らんにゃあいけんの~」
 
 
 
(56)
「そうだよ。それは大人の責任だと思うよ」
「国会を見ても政治の批判やらお金の使い方やらアホらしゅうなるの~」
「やっぱりお金のない社会が良いと思う」
「ミノルもそう思うか?」
「だってお父さんやお母さんはお金が要るから働くんでしょ?」
「そうじゃの~」
「子供と一緒にいる時間が多かったらストレスも少ないし・・・」
「それから?」
 
 
「お金を稼ぐんじゃなくって楽しく働けるんだったら大人になっても辛くはないと思う」
「そうじゃの~。そういう社会がええの~」
「そういう社会ってどうすれば出来るんだろう?」
「本当は簡単なことなんじゃがの~」
「簡単ならとっくに出来てると思うよ(笑)」
「みんなが簡単に出来ると思えばええんじゃがの~」
「なんで簡単だと思わないんだろうね?」
「ええか、ミノルの家庭だけお金を使わんって出来るじゃろうが、金が無いと買い物も出来んじゃろう?」
「うん」
「みんながお金を使わんでもええって思わんと出来んのんじゃ」
 
 
 
(57)
「それを考えたら世界中がお金を使わないことにしようと思わなきゃいけないってことだよね?」
「そういうことじゃの~。世界がつながっちょるからの~」
「じゃあどうすれば良いの?」
 
 
「それも簡単なことなんじゃがの」
「いつも簡単って言うけど簡単じゃないじゃないか」
「みんなが出来るって思うだけで出来るんじゃがの~」
「どうしてそれが出来ないの?」
「みんなの心に損得勘定があるんじゃ」
「損得勘定って?」
「調べてみ」
 
 
「自分にとって損であるか得であるか打算的に判断するさまって」
「意味はわかるか?」
「なんとなくわかるよ」
「人によっては原始的な生活に戻るのは嫌だと言う人もおるからの~(笑)」
「なんで原始的な生活に戻ると思うんだろう?」
「物々交換になるんじゃないか?とか誰も働かんから電気も水道も無くなるんじゃないかっての(笑)」
「なんでそう思うんだろう?」
「お金があると何でも出来ると思うちょるんじゃ(笑)」
 
 
 
(58)
「何もかも人がやるんでしょ?お金は何もしてくれないことくらい僕にもわかるよ(笑)」
「お金の要る社会は物々交換ということを忘れちょるんじゃ」
「どうして忘れるの?」
「お金は物々交換を便利にしたモノなんじゃけどの~」
「要するに交換システムは変わっていないってことなんだね?」
「そういうことなんじゃ」
「どうしてそれと損得勘定が関係あるの?」
「お金の要る交換システムは対価というものがあるんじゃ」
「たいかって?」
 
 
「検索してみ」
「他人に財産・労力などを提供した報酬として受け取る財産上の権利って書いてある」
「働いたらお金をもらうじゃろう?買い物したらお金を払うじゃろう?そういう交換する時に必要なものなんじゃ」
「そういうシステムの中で生きているから損得勘定が身に付いたんだね?」
「そういうことなんじゃ。自分が得するならええけど、損するならイヤと思うのが普通なんじゃ」
「僕だって損するより得したほうが良いよ(笑)」
「じゃろうが(笑)」
 
 
 
(59)
「でもお金のない社会って誰かが得したり損したりするの?」
「そりゃあお金の要る社会でもいっぱいおるじゃろうが(笑)」
「そりゃあそうだ(笑)」
「お金のことを心配せんでも平和で健康で楽しく暮らせるならそのほうがええと思うんじゃがの~」
「僕だってそう思うよ」
「それをどうやって実現するかじゃの~」
「やっぱり世界平和が良いってことなんだよね」
「よう覚えちょるの~(笑)」
 
 
「どうして世界平和が実現しないんだろう?」
「そりゃあ国と国が損得勘定でものごとを考えるからじゃろうの」
「そういえばニュースで国益って言ってたよ。国益って国の利益なんだよね?」
「そうじゃの~。個人も国も損をせんように頑張っているんじゃ」
「誰も損をしない方法ってあるんだろうか?」
「誰も損をせん方法があるんじゃがの~」
「誰も損をしない方法って?」
「それは・・・覚えちょるか?世界が一つの家族じゃ」
 
 
 
(60)
「あ~!世界が一つの家族だったらお金のやり取りはしないって言ってた話だよね?」
「そうなんじゃ。誰もが自分が出来ることをすりゃあ欲しいものは何でも手に入る」
「それが国でも同じことが言えるんだね?」
「日本だって資源が無うても外国から貰うちょるじゃろうが。お金は要るけどの(笑)」
「世界平和だったらそれが全部無料になるってことなんだよね」
「そうなんじゃ」
 
 
「今は中国とアメリカが覇権争いをやっているって聞いたよ」
「こりゃあ昔からあるからの~」
「中国は香港の次は台湾を中国の管理下に置くんだって」
「中国はアメリカのような大国になりたいんじゃろうの~」
「日本は中国との貿易が盛んだし日本の会社もいっぱい中国に行っているんでしょ?」
「そうじゃの~日本は中国にもアメリカにも頼っちょるからの~」
「じゃあ日本は板挟みになっているの?」
「そうなんじゃ」
「やっぱり日本が世界平和実現に行動を起こしたほうが良いと思う」
 
 
 
(61)
「とにかく目標は世界平和じゃが、やらんにゃあならんことはみんなが世界平和を実現したいと願うことじゃのう」
「願っているのは昔からでしょ?(笑)」
「そうじゃがの、すぐにでも世界平和を実現したいと思うように危機感を与えることも必要じゃのう」
「それって国連なんかが啓蒙活動をしているのをテレビで見たよ」
「啓蒙活動は危機感を与えんからのう」
「どうすれば良いの?」
「これが問題じゃのう」
 
 
「いま考えたんだけどね」
「なんじゃ?」
「昔から世界平和を願っているのに世界平和を実現する方法を知らないんじゃないの?」
「そうじゃのう。知らんことはないと思うがのう」
「知っているんならとっくに実現してるでしょ?」
「そうじゃのう。なんか話が堂々巡りをしちょるような気がするのう(笑)」
「世界平和を実現する方法って調べてみるよ」
「いろんな人の考え方も知っちょったほうがええの~。おう!もうこんな時間か」
「お爺ちゃんもう帰るの?」
「雨がやみゃあ草刈りの準備じゃ」
「今年最後の草刈りだね」
「うん。ミノルは世界平和実現の方法を調べちょってくれ」
「うん。わかった」
「じゃあの」
 
 
「爺ちゃんとミノル」の会話(3)に続きます。
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